久々にビリヤードの話でも。一応、現実カテゴリに分類しときます。
まぁ、ビリヤードっつってもちょいとした意見公開ですけど。


!どうでもいい方はスルー推奨!


先日行われたビリヤードのCクラスと女性のための大会、
「全関東L・C級大会」
このアマチュア大会に、若干名ではあると思うが、普段B級あるいはそれ以上のクラス登録で試合に出ている人間が参加していたらしい。
「らしい」というのは、私自身はこの大会には出場していないからだ。
レディース、Cクラスに限定されたレベル上限のある大会に、その上限を無視した輩が紛れ込んだということだ。


別段、珍しい話ではない。
B級戦と名打った大会にはA級、SA級相当の人間も数多く出場しているし、腕試しと称しCクラスが出場することもある。
だから、今更取り上げるほど珍しいことでもない。


だが、コレが問題だ。
「珍しくない」という現状が問題だろう。




ビリヤードはスポーツだ。
だがソレは最近になって出来たスタイルだ。
古くは道楽の一環として、中世ヨーロッパの貴族の間で親しまれ、そこから紆余曲折を経て、スポーツや娯楽、賭け事などに枝分かれした。そしてこの賭け事の部分が一般人には強く印象としてあるだろうと思う。
ビリヤードと聞いてまずスポーツという単語を思い浮かべる人間は、悲しいことだがまだまだ少ないと私は思っている。


ハスラー』という言葉を知っているだろうか。
私は趣味でビリヤードをやるが、その事をビリヤードをあまり知らない人に話すと、ほとんどの場合「ハスラーなんだね」といったような言葉が返ってきたりする。私はもう慣れてしまったが、スポーツや趣味娯楽でビリヤードを嗜む人間にとって『ハスラー』という言葉は侮辱にも等しいと思っている。
ハスラーは英語でhustlerと書く。
広辞苑で調べてみたところ、
①活動家。やり手。
②詐欺師。勝負師、特にプロの玉突き(引用:広辞苑
と出る。
しかし、英和辞書で調べると、この「プロの玉突き」なんて文字は無い。ペテン師、賭博師、詐欺師、香具師、押し屋(英俗)、売春婦(米俗)などといった単語が出てくる。少なくとも私の持っているジーニ○スG3英和辞書ではそうだ。
要はこのハスラーという言葉、詐欺師というような(言い方は悪いが)黒い(少なくとも陽の目を見ることは無い)方法で金を稼ぐ職業を指すのである。
話がそれてしまったので戻そう。


まぁ、私が体験するように、ビリヤードを知らない一般人の方にとって、「ビリヤードをやる人=ハスラー」という等式が頭の中で成り立っている。コレは仕方が無いことであろう。すべてはポー○・ニュー○ンと○ム・○ルーズの所為である。
この等式に当てはめた場合…ランクを偽り、自分よりも圧倒的に下手な者を打ち負かし、本来、しのぎを削りあって勝ち取るはずだった栄誉を極当然といった顔で奪い取るヤツラこそが、「ビリヤードをやる人」となる。


こんな現状でいいのだろうか?
一人の「玉突き人」として、時々思うことがある。
私自身、ランクを偽ったことは無い。コレは誓おう。
私自身をランク分けすれば、丁度BクラスとCクラスの間らしい。Bクラスというには弱いが、Cクラスというには若干強いという微妙なラインのようだ。少なくとも周りの玉突き仲間や馴染みの店の店員さんにはそういわれる。
クラス分けの基準には「マスワリを出す」や「ボウラード平均○○点以上」、「自分よりも上位のクラスの人に認めてもらう」など、あいまいな基準しかない。ゆえに、アマチュアのクラスに関しては自己申告に頼るしかない。(プロの場合、きちんとプロテストがあり、合格することが基準となる)
この盲点を突いた愚行が、上記のようなランク詐称である。
このような行為があっていいのだろうか?
しかし、防ぐ手立ては今のところ皆無に等しい。
残念なことに、個々の良心とプライドにかけるしかない。


以前、「プロの世界は甘くない」というような話をしたが、これは、プロの場合試合の勝ち負けが生活に直結するからである。
だが、プロの世界はプロしかいない。プロがアマチュアと対戦する機会は、チャレンジマッチやハウストーナメント程度のものであろう。
しかし、今回のケースはそうではない。賞金と栄冠(彼らにはどうでもよいものかもしれないが)目的で、格下のものを打ち負かす目的で出場してきているのだ。
このようなことは前述したように、珍しいことではない。
だがソレが問題だ。
同ランクと対戦するために出場した大会で、明らかに上位ランクの人間に手も足も出ずに負かされたら、あなたならどう思うだろう。
私なら、その理不尽さに憤りを覚え、悔しみ、次こそは…と思う。
そう、理不尽なのだ。
ランク詐称をしている人間は、本来その大会にいてはいけない者、イレギュラーなのだ。理不尽不条理の塊だ。
大人と子供が喧嘩をするようなものだ。それも大人の一方的な都合で。
こんな現状がまかり通っていることが悲しい。
近々オリンピックの正式競技にもなるというのに。


以前、私にゲームを挑んできたB級の先人と話したときに、なぜ格下の私に挑んでくるのかと尋ねたとき、その先人はこのような事を言った。
「格下相手に負けられない状況で突ける、プレッシャーを感じることが出来る」と。
今にしてみれば、アホかと。
当たり前のことを当たり前にやってのけることで勝てるようになるのは格下ではなく、同ランクかそれ以上だろう。
格下ならば、自分では当たり前のことを出来なかったと思っても勝つことが出来る。当然だ、相手は『自分が思う当たり前未満』しか出来ないのだから。
最善を尽くし、出来ることをきちんとこなして『勝てるようになる』のは同じランクの相手にだろう。相手も当然、全力を出して死力を尽くしてくるのだから。戯言で綺麗言だろう。だがそれでいい、それがいい。
お互いどちらかが1ミスで負ける というようなシビアな世界でこそ、プレッシャーは生まれるのではなかろうか。格下相手に保険をかけて、それでシビアとは…プレッシャーとは……聞いて呆れる。
また、格上と試合で当たり、負けた友人がこう言っていたのを思い出した。
「格上相手に負けて已む無し、勝って金星だから仕方ないじゃん」
対戦カードを運営側に組まれたとは言え、そんなヘタレ根性で挑まれる格上が可哀想だ、申し訳ないとは思わないのか。その程度にしか思っていないなら棄権してしまえ。
格上あいてなら私も「ゲッ…格上相手かよ…」と思うこともある。だがすぐに気合を入れなおす。「それじゃ一丁、勉強させてもらいますかっ」とか「勝ち取って自信に変えたる!」とかね。端から見れば痛い考えだろうが、私としてはやる気が無いような心意気よりは100億倍マシだ。負けて已む無しなんてことは無い。負けたら悔しがる。私はそうだ。たとえプロ相手でも。勉強になるとか、すごいと思うこともあるが、負ければ悔しい。コレだけは変わらない。ゲーセンでゲームに負けても、料理の腕前で負けても、足の速さで負けても、負ける事が悔しい。どんなにあがいても覆らない結果だったとしても、悔しい。その悔しさが次へのバネになると思っているからだ。
プライドを賭けて とか、あまり言うつもりは無いが、プロのように生活がかかっているわけでもないのに、では何を賭ける と聞かれたらどう答えるだろうか。
ミジンコみたいなプライド賭けて、吹けば消し飛ぶような意地張って玉突かなきゃ、面白みが無い。プライドや金がかかるからこそプレッシャーも増すのだろうし。突くだけで楽しいから玉を突くってのもありだ。それが私の意見。私のは、前者が試合やゲームをする理由で後者が曲球をかじる理由だが。
モチロン、前提として他人に迷惑をかけないのは当たり前だが。


とにもかくにも、負ければ悔しい。理不尽なことならなお更悔しい。これは意見であり、人によっては正反対の意見も出るであろう。コレが絶対と言う気はサラサラ無い。それはここに明言する。
だが、私の意見はとにかくコレだ。
そしてランク詐称という愚行、これはそのランクの者への侮辱につながりかねないと思う。どんな理由であれ、くれぐれも自重して欲しいし、各ビリヤード協会も早急に対策を考案していただきたいものである。


ビリヤードをプレイする人はスポーツ選手であるとか、紳士である と言われて見たいものだ…(  ̄- ̄)トオイメ